
僕は現在、機械系のゴリゴリの理系学部に通う大学生なんですが、日々思うことがあるんです。
理系科目、特に物理って一見難しそうで毛嫌いする人が多いと思うんです!!
ということで、日常にある身近な物理を中学生にもわかるというコンセプトで紹介していこうと思います!!
第一回は「綱渡りで長い棒を持つ理由」を解説していきます!!
これは、慣性モーメントを大きくするという物理現象が働いているんです。
では、わかりやすく解説していきましょう!!
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目次
慣性モーメントとは

慣性モーメントとは、「物体の回転のしにくさを表す指標」と考えてください。
慣性モーメントが大きければ、物体は回転しにくく、慣性モーメントが小さければ、物体は回転しやすいということです。
では、慣性モーメントってどうやって計算するのか。
これは回転する物質の形により変わってくるのですが、今回は日常にあるということで、円を例に考えていきましょう!
慣性モーメントは、重ければ重いほど大きくなり、円の直径が大きくなればなるほど大きくなります!
つまり、重く大きいものほど回転しにくく、軽く小さいものほど回転しやすくなります!
ここまでで、まだ慣性モーメントについて、モヤモヤすると思うので具体例を挙げてイメージしやすくしていきましょう!!
綱渡りで長い棒を持つと回転しにくくなる

綱渡りをするなら、バランスを保つのが一番大事です。
そのバランスを保つ一つの手段が慣性モーメントを大きくして回転しにくく(落ちるほうに傾きにくく)することです!
ここで、問題!
慣性モーメントを大きくするには、
ポイント
・物体を重くする
・直径を大きくする
でした。
では、綱渡りするうえで選択すべきはどちらのほうでしょう?
答えは、直径をおおきくするです。
現実的な理由としては、30kgのおもりを担いで渡ってもいいんですが、しんどいですよね、、、
理系的な理由とすれば、質量を大きくするより、直径を大きくしていくほうが慣性モーメントが上がりやすい(2乗のスピード)からです。
では直径を大きくするには、どうしたらいいか。
長い棒を持てばいいんです!!
これを読んでいる人も長い棒でなくても、平均台のような細い幅の間を渡るとき、両手を広げたほうがバランスが取れますよね!?
あれの上位互換を綱渡りではおこなっていたんですね。
では、逆に慣性モーメントを小さくする日常をみていきましょう!
フィギュアスケートのジャンプ、ブレイクダンスは慣性モーメントを小さくする

慣性モーメントを小さくするには、直径を小さくする。つまり、手足を伸ばさず縮めれば慣性モーメントは小さくなります。
ブレイクダンスのヘッドスピンを見ればイメージしやすいです。
両足をそろえて回っているとき、慣性モーメントは小さいので回転は速くなります!
逆に、足を広げて回ると回転が遅くなって決めポーズをとりやすくなります!
フィギュアスケートのジャンプをする時、腕を折りたたんでできるだけ慣性モーメントを小さくします。
この物理法則を使って、羽生結弦選手は空中で4回転もしちゃうんです。

その通り!
体操競技なんてそのいい例だよね!
体操競技で足を伸ばすと高得点なのは慣性モーメントが大きいから
体操競技で、得点が高い、難易度が高いものは決まって伸身とついた技です。
足を曲げずに伸ばしたまま回る。
慣性モーメントを理解したあなたなら、なぜ高得点になるか、難しいかがもうわかりますよね!?
足を伸ばせば慣性モーメントが大きくなり、その分回転しにくいんです!
慣性モーメントは日常にあふれている

このように普段身近に感じる現象は物理を勉強したらわかるものが多いんです!
物理は数式ばかりで苦手だ、とか、何か難しそうと思っていた方が、ちょっと物理おもろいかも、と感じてくれたら大喜びです!
今後、身近な物理現象を中学生にもわかるように紹介していくので、これを機に少しでも物理に興味を持ってみてください。
ちなみに今回登場した慣性モーメントは、大学1年か2年で習うような内容なので、慣性モーメントを知っていたら周りにちょっとした自慢できるかもしれません(笑)
ナショナルジオグラフィックさんのチャンネルで、今回上げた例やその他の例も紹介されてるので、一緒に見てみてね。
それでは、第2弾で会いましょう。